












イタリアの伝統工芸、マイクロモザイク。
モザイクは元々教会等の建築装飾に用いられた技法で、
ジュエリーがとして作られ始めたのは18世紀後半から。
画像のピクセルと同じように、
ピースが細かければ細かいほど美しい絵が出来上がります。
アンティークジュエリーとしてその名を広めたきっかけは、
19世紀初頭に流行した「グランドツアー」。
ヨーロッパの貴族の子息たちが見分を広めるために各国を訪れる「グランドツアー」のお土産として、
写真が広まる以前の風景や情景を伝えることが出来るアイテムでした。
こちらのマイクロモザイクのモチーフはフォロロマーノ。
広大な面積に古代ローマの歴史が凝縮されたローマの見どころのひとつ。
ローマへ旅すると多くの方が訪れるのではないかと思います。
19世紀半ばまでに作られたモチーフを、
今から100年ほど前にシルバーのフレームに納めたものだと思います。
この日は夏でしょうか。
青空のグラデーションに鮮やかに生い茂る樹木見事で、
柱の印影が濃いことから強い日差しを感じます。
グランドツアーの風景を小さなマイクロモザイクで描いた逸品です。
柱頭の部分に1か所ピースの欠けが見受けられます。
写真にてご確認頂けたらと思います。
*年代 1850年代頃(モチーフ)
*素材 シルバー マイクロモザイク オニキス
*サイズ 4.9㎝×4.0㎝
*重量 24.8g